なにもできない

なにもできないから何か書く

うつになって変わったこと

うつです。うつ人間です。

合わない仕事に就いてしまって、それでも無理をしながら頑張っていた。

あるきっかけから、突然体がおかしくなり、それはそれはなかなかに大変だった。

 

しかしながら、酷い時期は過ぎて、薬のおかげで今ではだいぶマシになっている。

抗うつ薬なんかを悪く言う人もいるけど、僕はかなり助けられた。

 

少し落ち着いてきて、いろいろと振り返ってみた中で、思ったことがあるので書いておこう。

 

 

 

 

 うつの症状として様々なものがあるが、よくあるものの1つに「趣味が楽しめなくなる」というものがある。もちろん、僕もそうなった。

以前は、ギターを弾くことが好きだった。(長くやってる割に下手であるが…)

ゲームもしていた。それなりに楽しんでいた。

そして読書も。多読ではないが、いろいろな本をゆっくりと読むのが好きだった。

 

しかし、どれもできなくなった。

楽しくないし、何より、集中できないのだ。

わくわくもドキドキもなく、何かを始めてみても、「つまらない」という感覚しか持てなかった。読書に関しては、集中できない上に、頭が追い付かず読み進めることができなくなってしまった。

 

もちろん、うつの酷い時は、常に頭の中がごちゃごちゃとして、趣味どころではないのだが、落ち着いてきた今でも、これまでの趣味が楽しめないのは変わらなかった。

読書だけは、まだ多少、集中が続かないが、理解力は戻ってきた。

 

個人的な感覚だが、一般的にうつのイメージと言えば「暗くうなだれて生気が無く、ぼんやりとしている」といった感じなのではないかと思う。実際、外からはそのように見えるかもしれないし、ある程度その通りではある。

しかしそうではないときもある。先ほどにも書いたが、見た目に反し、頭の中はごちゃごちゃとしているのだ。何か具体的なことを考えているというよりは、いろいろなことが頭の中を駆け巡り、とにかく雑然としている。そして、その内容は基本的にネガティブなことで、自分でもコントロールすることができない。

今は多少マシな状態ではあるが、ふとしたことで頭の中のごちゃごちゃが戻ってくることがある。

少しでも頭が働きだすと思考がネガティブであふれてしまうのだ。

そのため、普段は、あまり刺激のあるものに触れず、できる限りストレスを避けるようにしている。というか、自然とそうしている気がする。そして、これまでの趣味もストレスとなる刺激になってしまう。

 

そのことが原因と言えるのかはわからないが、基本的に頭の中は「ぼんやり」か「ごちゃごちゃ」のどちらかで、「楽しい」や「わくわく」が入る隙間が無いのである。

これがなんとかならない限り(つまりうつが治らない限り)、以前のようには過ごせないような気がする。

 

 

 

 

 

というのが今までの自分の考えだったが、最近になって少し違う部分があるのではないかと思い始めた。

 

もちろん、うつになったばかりのころは、とにかくしんどくて何もできなかった。

落ち着いてきている今でも、今までの趣味はあまり楽しめていない。

しかし、あるきっかけで始めたことが、それなりに楽しく続けられているのだ。

それは、お絵かきである。色鉛筆を使って絵を描き始めたのだが(それまでやったこと

もないのに)なぜか続けられている。

 

 

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前回の更新で書いたSNSのGRAVITYにて公開しており、そこで反応が得られるのも、モチベーションの原因の1つだろうが、描いてる間は「無心」になることができるのが重要だと思う。それはつまり「ぼんやり」でも「ごちゃごちゃ」でもない状態になれるということなのだ。

 

もしかしたらうつになる前に始めても楽しめていたかもしれないが、うつであってもできることが見つかった。どう過ごしていいかわからない中に少しばかり希望を見つけることができた。

 

なんとなく思うことだが、うつというものは少しでもストレスがかかることができなくなる分、反対に、「ストレスなくできること」が浮き彫りになる。もっと言えば、それは自分にとって「本当に合ったこと」であると言えるのかもしれない。

 

まだ自分自身、うつの真っただ中なので、本当のところどうなのかはわからないが、そんなことを考えた。